松葉がに(2016年度 鳥取県内の報告)
2016年12月28日 沖底(境港:田後)
http://www.pref.tottori.lg.jp/item/1059429.htm#moduleid148926
県営境港市場で田後漁業協同組合所属の沖合底びき網漁船を対象に松葉がに(雄のズワイガニ)の測定を行いました。
本航海は浜田沖の水深190mと浅場で親がに(雌のズワイガニ)を狙いながら小型の松葉がにを漁獲したようです(2隻の船頭からの聞き取り)。
ちなみに1隻は、水深400m以深の深場でも操業したようですが、漁は芳しくなかったようです。
境港での松葉がにの水揚げの流れです。
まず、魚艙の活魚水槽からカゴ、コンベアを用い陸揚げします。
その後、フォークリフトで荷さばき所に運ばれ、重量、身の入り方、脚の有無等で選別されます。
選別後、活ガニでしたら、仕切りをしたタンクに規格ごとに入れ、1山売りのバラガニはビニールシートの上に規格ごとに並べられます。
そして、セリにかけられます。
以下は松葉がに以外の写真です。
田後船の1隻は、1箱だけでしたが、大型の親がににタグを付けて出荷していました。
非常に見栄えが良かったです。
2017年1月11日 沖底(網代)
http://www.pref.tottori.lg.jp/item/1060205.htm#moduleid148926
今年初の市場調査を歓迎していただいたのか、甲幅162mmの巨大な松葉がに(雄のズワイガニ)がいました。
通常、測定に用いる150mmのダイヤルノギス(153mmまで測れる)では、全然とどかないサイズでした(感動的な大きさ)。
松葉がにの漁場は隠岐東方海域水深400m帯の深場でした。
2017年1月23日 沖底(若松葉がに解禁後:網代、賀露)
http://www.pref.tottori.lg.jp/item/1061320.htm#moduleid148926
今年2度目の大雪となった1月23日、1月20日から解禁となった若松葉がに(脱皮6ヶ月以内の雄のズワイガニ)が網代、賀露で初水揚げされました。
海況が悪かったこともあり、日曜日のみの操業となり、網代、賀露とも漁場は青谷沖でした。
漁業者からの聞き取りでは、ここ数年あまり漁獲量が多い海域ではなかったが、昨年から小型のカニが多く見られ、今年は漁獲サイズのカニが結構いたため、定数量(800枚)まで達したとの話でした。
※若松葉がには漁期(1月20日から2月末)、サイズ(甲幅10.5cm以上)、枚数(日帰り800枚、1晩操業1600枚、1航海2300枚)と厳しく資源管理を行いながら漁獲を行っている
- 網代
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若松葉がに狙いの船は定数量の漁獲を行っており、そのほかアカガレイ狙いの操業船も若松葉がにを結構な量水揚げしていました。
そのほか、ハタハタ、クロザコエビ(もさえび)、エッチュウバイ(白バイ)等を水揚げしていました。
- 賀露
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若松葉がに狙いの操業で、6隻全船800枚の定数量まで漁獲をしていました。
サイズは、甲幅10-12cmが主体ですが、昨年はなかなかお目にかかれなかった甲幅14cm超えの大型個体も見られました(網代も同様)。
水産試験場では10月の調査船「第一鳥取丸」の試験操業結果から、若松葉がには多く、平年を上回ると漁況見通しを立てていました。
大雪の中、心配で市場調査を行いましたが、順調な滑り出しで安心しました。
※とりネット 鳥取県水産試験場 沖合もの市場日記
http://www.pref.tottori.lg.jp/item/1059429.htm#moduleid148926 より転載